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    • 2015.01.01 Thursday
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    ジャン・フォートリエ展(国立国際美術館)

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      blog20141129
      (画像はフライヤーです)

      本日11/29、国立国際美術館にてジャン・フォートリエ展を鑑賞しました。この展覧会は12/7まで国立国際美術館で開催中です。いま詳しい内容や批評を読みたくない人はここから下は読まないでください。

      (この記事はnoteにも掲載しております。noteでは投げ銭を受け付けております。もし気に入ったらnoteの方で投げ銭していただけるとありがたいです。
      noteの記事はこちら→ https://note.mu/imyme/n/n1c64dc8d8fc5

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      ジャン・フォートリエ(1898−1964)は、独特の抽象絵画で戦後のフランス美術界に大きな影響を与えた人物だそうだ。代表作は連作「人質」であるという。フライヤーの作品画像を見ると、でこぼこした楕円形の、不穏な雰囲気が感じられる絵だ。これを見て私は心ひかれた。私はどうすれば他人が心ひかれるような絵を描けるのだろうかとぼんやり思いながら鑑賞を始めた。

      並んでいる作品を見ると、最初は写実的な絵画が並んでいる。しかし単に対象に肉薄するだけでない感じを受ける。例えば「管理人の肖像」は鉛のような色調に部分的にほのかに赤みがかっているのが不気味である。「エシャロット」は玉ねぎのようなものが暗闇の中で踊っているようで面白い。この展覧会は裸婦の絵画も多かったが、「体を洗う裸婦」
      「後ろ姿の裸婦」「脱衣の女」はいかにもタイトルそのままに、ポーズをとっているという感じを受けた。そして首から臀部までを描いた「後ろ姿の裸婦」という素描はもはや人物というよりも人体を描いている感じがした。

      1926年から1年ほどの作品は彼自身が「黒の時代」と呼んでいた。ほとんど黒の画面。そしてそれまでの写実主義から、より自由に、対象を総体的にとらえようとした。「黒い裸婦(小)」は黒い裸婦から黒いオーラが出ているような作品だ。

      さらにフォートリエは人間の姿形をプリミティヴィスム(原始美術、非西洋圏美術からの影響)に求めた。
      「美しい娘(灰色の裸婦)」は、ぼやっとした人体は人形のようだが、りんごのような赤い頬で、かわいらしい。
      「兎の皮」は死のにおいがぷんぷんする。そして「黒い花」は小さな花火の集まりにも見え、モノトーンの中のひそやかな色彩が美しい。

      フォートリエは一時期絵画制作を中断しており、1940年占領下のパリに戻ってから、厚塗りのマチエールの独特な絵画を描いた。色彩も豊かになっており「飾り皿の梨」はクレヨンで描いたような筆致で、果物の色もおいしそうである。そして「醸造用の林檎」は青緑の背景に濃い赤がしたたるリンゴの山、それは脳みそのようにも見えた。

      そして「人質」の連作。フォートリエがゲシュタポの手からなんとか逃れ、近くの監獄ではドイツ軍によってフランス人のレジスタンスが処刑されていた。間近でなされる凄惨な事実を動機に、極限状態における人間の存在を表現した。展示室の一室にその連作が並べられていた。

      実物の存在感に圧倒され、私は泣きそうになった。頭が転がり続けているように見えた絵、頭部に亀裂が入って血を流しているような絵、頭部が大きく切られた絵、そしてもはや人間だかなんだかわからなくなっているような絵。
      これらの匿名の人々に思いをはせ、しばしの間茫然とした。

      「人質」の展示室を出ると、戦後さらなる探求を行った絵画が並んでいた。画面全体が一転して明るい色彩に覆われていた。「果物」は果物というより貝殻みたいだが生きているようだ。「オール・アローン」「永遠の幸福」はジャズに影響を受けているそうで、温かくいい絵だなと思った。そして「黒の青」は荒々しい線と鉱石のような色が美しい。


      とにかく「人質」を見て、私の、どうすれば他人が心ひかれるような絵を描けるのだろうかといった甘い考えは吹っ飛んだ。まだまだ私にはわかっていないかもしれないが、少なくともいかに物事から何かを感じることができ、それを自分のエネルギーをぶつける如くズバリと描こうと気を引き締めた次第である。


      2014年第36回写生会(紅葉の大覚寺)

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        blog20141122
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        noteの記事はこちら→ https://note.mu/imyme/n/n42ff134d394c

        本日、2014年第36回写生会を行いました。
        本日は秋の京都と紅葉を満喫すべく、大覚寺へ行ってきました。

        四条大宮から大覚寺行きのバスに乗ったところ、嵐山経由ということもあってか、満員でバスのステップ上に立つ羽目になりました。

        おまけにかなりバスが揺れるし、しんどかったですがなんとか大覚寺にたどり着きました。着くと早速紅葉が!前日電話で問い合わせたところ池でなら描いてもいいよとのことだったのでそちらへ向かいました。

        池というのは大覚寺に隣接する大沢池のことです。池の周りにも紅葉が散在していたのでよかったですが、お寺へ来たのだから紅葉と建物を描きたいと思い、いい場所を探し回りました。

        今日描いたのは
        大覚寺・佛母心院跡と紅葉
        です。
        お寺の隅の方にある小さなお堂ですが、紅葉に覆われると美しく見えました。紅葉を見た衝動そのままに勢いで描いてしまったので、あまりよくわからないかもしれませんが。

        行き帰りの渋滞ぶりも含めて「京都の秋」を満喫した1日でした。


        ★ART-Vision Vol.5は明後日11/24(月)まで!13:00〜20:00
        場所:芸術倶楽部亀甲堂+鶴丸帽子店(京都市中京区西ノ京南聖町21-26)
        絵画、帽子、アクセサリーなどてんこもり、是非お越しやす!


        本日よりART-Vision Vol.5が始まります。

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          artvision5
          ええと、創作表現者展はまだやっておりますよ!いつも京都や大阪まで観に行けない…とお嘆きのそこの首都圏在住のあなた、この展覧会は東京開催ですよ! 何が何でも観に行きなさい!私の作品が、ギラギラと輝いております。
          創作表現者展は明日11日までです。12〜19時。場所はスコットホールギャラリー(早稲田奉仕園内)です。

          さて本日からART-Vision Vol.5が始まります。

          こちらは主催者とかかわりのある人たちが集まったグループ展となります。
          私は絵画を出品します。
          その他、帽子やアクセサリーなどもあり、にぎやかな展示になりますよ。

          ★ART-Vision Vol.5
          日時:2014/11/10(月)〜11/24(月)13:00〜20:00(水曜休)
          場所:芸術倶楽部亀甲堂+鶴丸帽子店(京都市中京区西ノ京南聖町21-26)

          なお期間中の11/16(日)には「絵手紙を書こう」ワークショップも開催される予定です。
          楽しくみんなで絵を描きましょう。


          2014年第35回写生会(紅葉の高雄山神護寺)

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            blog20141108a

            blog20141108b

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            noteの記事はこちら→ https://note.mu/imyme/n/n328735de4ed5


            本日、2014年第35回写生会を行いました。
            今回は高雄山神護寺へ行ってスケッチしてきました。

            高雄山神護寺は京都市北西部の山の中にあり、京都市内で最も早く紅葉が見られるところと言われています。この神護寺のもみじが紅葉見頃となったという情報を得て、今日行くことにしました。

            高雄へ行くには2つのルートがあります。1つはJR京都駅からJRバスを使っていく方法、もうひとつは京都市バスを使って四条烏丸から行く方法があります。

            この時期は臨時バスが出るほどで、お客さんも多いです。ですので座りたかったら始発から乗るのがベストです。JR京都駅まで下るのは少々遠いので、四条烏丸へ行きました。

            降りてみるともう並んでいました。まだ朝の8時だというのに。防寒対策ばっちりな年配の方の行列がありました。高雄からは清滝へのハイキングコースがあるので、そこへ行くのかもしれないなと思いつつ並ぶとさらに人が増えました。そしてバスが来て私はなんとか座れましたが、既に満席で立つ人もいました。

            途中渋滞もあって約1時間かかって高雄のバス停につきました。ここから神護寺へ向かって約20分の山登りをします。石段があるのですが、しばらく下りだと思ったら今度は登らなければならず、これがきつくて息があがって、何回か休みつつ登りました。しかし登るにつれて途中の御食事処などの周囲を見ると、もみじが色づいてきれいだなと思いました。

            そして神護寺の楼門につき、拝観券を買って中へ入りました。中へ入ると境内は紅葉、紅葉、紅葉。全体としては90%ぐらい紅葉でした。色々紅葉の写真を撮って、さて何を描こうかと歩き回っていたところ、金堂へ登る石段にもみじが雲のように左から右から伸びているのを見て、それがまた赤い木が混じっていてきれいだなと思い、この光景を絵に描くことにしました。

            最初は上の方にある金堂を描いて、そして細かく線を引いて石段を描いていき、そして周りの木を描いていきました。透明水彩で描きました。もともと私のスケッチだからあまり細かく描けないのですが、石段とかはもう少し細くしてもよかったかなと思いましたが、もみじがよく伸びる感じが出てよかったと思います。最後に人物も入れてみました。本当はもっと人が多かったですけど。絵に描いた倍ぐらいはいました。

            そして境内を巡り巡って、寒いしこの1枚だけにしようかなと思ったのですが、神護寺の建物の一つである大師堂に目がいきました。とても静かなたたずまいで、周囲に細く揺れそうなもみじが寄り添うようでした。なので大師堂も描くことにしました。

            しかし大師堂は屋根も格子も渋い地味な色合いなのに、左手の紅葉を真っ赤にしすぎました。あとから大師堂の方の色も濃い目にしましたが、周囲の木々の色に負けてしまいました。

            これは多分、どっちを主に描くかはっきりしていなかったからのような気がします。紅葉を描くのか、大師堂を描くのか。1枚目は紅葉を描くと決めていたので、上手くいったと思います。今回は1枚目の方が自分ではお気に入りです。

            帰りは途中の御食事処で湯葉と紅葉麩が入ったうどんを食べて、バスに乗って帰りました。

            それにしてもつくづく紅葉はきれいだなと思います。グループ展で忙しいですが、なるべく紅葉を追っかけたいと思います。

            ※私のLINEスタンプ「紅葉人々(もみじんじん)」
            http://line.me/S/sticker/1024423
            ※クリスマスカード、年賀状
            https://note.mu/imyme/n/ne86eb323b762
            ※開催中およびこれからの展覧会
            http://imymegallery.jugem.jp/?eid=328


            これからの展覧会

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              さて、個展が終わって休む間もなく展覧会が続きます。
              ただ、この2つの展覧会は展示はお任せなので助かります^^;

              ★第4回創作表現者展

              日時:2014/11/8(土)〜11/11(火)12:00〜19:00
              場所:スコットホールギャラリー(東京都新宿区西早稲田2-3-1)

              東京のドラードギャラリーさん主催の、私の数少ない首都圏での出品です。首都圏にお住まいの方は私の絵が生で見られる貴重なチャンスですので、是非ともお越しください。その他の地域の方もよろしければ是非お越しください。1人1点、100人の作家の作品が集まる展覧会はなかなか壮観だと思いますよ。


              ART-Vision vol.5

              日時:2014/11/10(月)〜11/24(月)13:00〜20:00
              場所:芸術倶楽部亀甲堂+鶴丸帽子店(京都市中京区西ノ京南聖町21-26)

              絵画、イラスト、アクセサリー、帽子、などおしゃれなもの、素敵なものでいっぱいになること間違いなし!のグループ展です。是非ゆっくりしていってください。
              私は何日間か在廊予定です。もし私に会いたいという方はその日時を優先して在廊するようにしますのでお知らせください。


              なお、個展の記録をnoteにまとめました。
              大事な記録なので、それなりの値段はしますが、文章も写真もボリュームたっぷりです。
              是非ご購入の上ご覧ください。
              マガジンのURLはこちら↓

              https://note.mu/imyme/m/m3d709d845a76

              よろしくお願いいたします。
               


              「矢田明子の小さな個展〜ひそやかな存在〜」ご来場御礼

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                一夜明けて、まだ肩や腰の痛みがキツイので、手短に今回の個展のお礼を書きたいと思います。

                このたびは「矢田明子の小さな個展〜ひそやかな存在〜」に沢山の方々にご来場いただき、ありがとうございました。

                場所柄、京都造形芸術大学の学生が多いようで、短いながらも足を止めて見てくれた人が多く嬉しかったです。

                そしていつもお世話になっている方、久しぶりにお会いできた方、初めてお会いする方など、色々な方に観ていただき、お話もでき、これまた大変嬉しかったです。

                開催直前に風邪をひいてしまい、中止も考えましたが開催を決行して本当に良かったです。雨にも泣かされましたがなんとかしのぎ、3日間の小さな個展を終えることができました。

                これもひとえに日頃から私を応援してくれる人々のおかげです。
                誠にありがとうございました。


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