本日11/23に2013年第43回写生会を行いました。
本日は保津峡〜水尾のハイキングを兼ねて行いました。
京都市内も紅葉が見頃となり、神社仏閣へ行けばさぞきれいだろうと思ったのですが、なんせどこの神社仏閣も人が多くてスケッチは出来ないだろうと思い、気軽に行けて自然の風景が楽しめる保津峡へ行くことにしました。
JR嵯峨野線の普通列車に乗って20分弱で保津峡駅へ着きました。しかし保津峡駅で降りてみると思いのほか眺めがよくなく……。駅のホームの柵のすきまからカメラを向けている人が何人かいましたが、私が駅に着いた朝9時頃はまだ山の大部分に暗い影が落ちているし、カメラを向けている人のマネをして柵のすきまから覗いて描こうかと思いましたが、すきまが狭くて描きにくく……。結局水尾まで歩きながら途中できれいな景色があったら描こう、ということにしました。
保津峡から水尾までは約4km、1時間の道のりです。渓流と、うっそうと茂る木々に包まれるような感じで、ハイキングにはもってこいの道です。舗装されていて歩きやすい道です。車も通りますが、途中から細い遊歩道が枝分かれしています。その付近で、鮮やかな紅葉を見つけました。ちょうど河原へ降りる階段を見つけたので降りてみると、左手に真っ赤なカエデの木、そして右手には半分赤くなりかけの赤やオレンジや黄色の葉の木があって、足もとにはせせらぎがありました。これは素晴らしい!と思い、スケッチすることにしました。
鮮やかな色を出したいと、紅葉の部分は透明水彩をかなり濃いめに塗りました。そしてオレンジ、黄色、緑、茶色、空色と、感じたままに描きました。おかげでちょっと荒々しい、しかし迫力のある紅葉の景色の絵が描けました(画像上)。
描けた後はまた歩き出しました。念願の紅葉の絵が描けたので、あとは水尾を散策しながらスケッチできたらなと思い歩きました。そして水尾の里が見えてきました。ここは「柚子の里」として知られているところで、やはり柚子の木がたくさん植えられ、柚子の黄色い実がたくさん実っていました。水尾の町なかを歩いているうち、この山に囲まれて、のどかで柚子のある風景を描きたいなあと思い、もう1枚スケッチすることにしました。私が選んだのは柚子の木のほかに柿の木もある風景です。
少し奥まった道の端っこで描いていたため、ほとんど人が通りませんでしたが、ひとり男の人が通りがかって立ち止まり、私の絵を見て「絵を描いてるんか?」と尋ねてくるので私が「そうです」と答えると、その男の人は「あの塀の向こうの建物は、わしの倉庫や。」と言いました。塀の向こうにあっさりと建物を描いているのがわかると思いますが、それがその人の倉庫だそうです。私はそれを聞いて、もう少しその建物を格好よく描けばよかったかなあ、と思いました(笑)。でも私の腕ではなかなか……。さっきの紅葉の風景がインパクトがある分、この風景はちょっと大人しいかなあと思いました(画像下)。
本当は保津峡〜水尾間は水尾自治会によるバスが運行されているのですが、今日は祝祭日のため運休とのこと。私は絵を描き終わってそのことに気が付きました。なのですこし町内を回って、おみやげに水尾の柚子を買ったあと、保津峡駅まで歩いて戻りました。帰りも行きと同じ道を歩いたので、約4km歩きました。往復8km歩いたことになり、さすがに足が疲れてきました。
保津峡駅に戻ると日がだいぶ傾いてきたため、朝暗かった保津峡の紅葉を含む景色がよく見えてきました。ただ、紅葉が見えるポイントは柵があったりして絵は描きにくいポイントがほとんどでした。
保津峡駅からは電車で帰り、スーパーで鯖の塩焼きなどを買って、おみやげの柚子をしぼって果汁を鯖にかけて食べました。スーパーで買った鯖の塩焼きが、とても美味しく感じました。
きれいな紅葉と、木々とせせらぎと、柚子のあるのどかな風景が見られてよかったです。