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    • 2015.01.01 Thursday
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    スーパー・ワールド・オン・ペーパー(ボーダレス・アートミュージアムNO-MA)

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      9/29にボーダレス・アートミュージアムNO-MAにて「スーパー・ワールド・オン・ペーパー」展を鑑賞しました。この展覧会は2012/11/11までボーダレス・アートミュージアムNO-MA(滋賀県近江八幡市)で開催されます。いま内容や批評を読みたくないという人はここから下は読まないでください。





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      ボーダレス・アートミュージアムNO-MAにはたまに行っている。年1回ぐらいだろうか。NO-MAは障害のある人の表現活動の紹介に核を置いているようだが、私はNO-MAから送られてくるフライヤーを見て(何かの展覧会で多分アンケートに答えたから送られるようになったんだろう)、面白い絵がありそうだ、と思った展覧会を見に行く。
      今回も送られてきたフライヤーを見て、載っている絵が面白いと思ったので、見に行くことにした。

      展示されている作家は古久保憲満と松本寛庸という2人の作家。

      まず松本寛庸の作品を見た。小さなカケラの集合体のような松本の絵は緻密だ。特に「サグラダファミリア大聖堂」「クレムリン」はその光景を鉛筆でものすごく細かい要素に分け、色鉛筆で塗り分けて仕上げており、工芸的な感じもしてきれいだなあと思った。
      また「世界の旅客機」は色々な航空会社の旅客機を紙1枚に約30機、それを13枚も並べていて、この人は世界の旅客機によほど心ひかれていたのかなと思った。
      さらに「国盗り合戦」では大画面を細かい要素にわけ、それらを点描による塗り分けをしていて、その細かさに思わず見入ってしまった。松本の絵は小さなモチーフの反復も見られ、色のカラフルさ、細やかさに満ちた世界を丁寧に作り上げているなと思った。

      続いて古久保憲満の作品。この人の作品は迫力がある。あらゆる方向から建物や車の列や塀(?)などが描かれ、活気あふれる街が描かれている。特に「発展する大連市 ナンバー1」は沢山の車がところ狭しと走り回り、まるで昆虫の大発生のようだった。車と建物が渾然一体となっているようでさえあった。
      また「北朝鮮とアメリカの刑務所をモデルにした街」というのも建物や車で空間が埋め尽くされ、黒々とした線が迫力があった。画面右上あたりに格子のようなものがいくつも描かれていてそれが刑務所だろうかと思った。しかしその周りにはよく見るとサークルKやローソンや吉野家なんかが描かれていて、やっぱり現代の日本に生きて絵を描いているんだなあと感じた。
      そして「復興する東日本福島県」は高層ビルが林立し、観覧車なども描かれ、そしてやはり車が上へ下へと走り回っており、高層ビルにはそれぞれに「ふくしまヒルズ」「天空クルーザービル」などの文字が書き込まれ、そのほかにも言葉が書き込まれてダイナミックであった。私はこの絵に古久保の福島県に対する思い、復興を願う気持ちが感じられて感動した。

      2人に共通するのは、独自の世界を創り上げ紙の上に表現すること。私は最近見たままを描くのが多くて、自分独自の世界を表現することがあまりできていなかったので、その世界の創り方も含め興味深く鑑賞したし、勉強になった。

      JUGEMテーマ:展覧会



      2012年第19回写生会

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        blog20120922a
        blog20120922b
        本日、2012年第19回写生会を開催しましたので報告いたします。
        場所は毎度おなじみ京都府立植物園です。

        今日は秋分の日、暑さ寒さも彼岸までと言う通り、朝はとても涼しくなりました。そこで秋の花を見て描いて楽しもうと植物園へ向かいました。

        今日描いたのはカリガネソウ(上画像)と、トウガラシ‘UFOピーマン’(下画像)です。

        カリガネソウは植物園内の植物生態園で描きました。カリガネソウは日本の山地に自生する草で、高さは1m近くになります。でも青紫色の花は可愛らしく清楚な感じがします。

        植物生態園ではススキが揺れ、ヒガンバナも咲いていて秋だなあと思いました。

        そして北山門近くの花壇には様々な種類のトウガラシが植えてあって、そのなかに変わった形のピーマンがありました。これが‘UFOピーマン’という品種名のトウガラシで、なるほど言われてみれば空飛ぶ円盤みたいな形をしているなあと思い、面白いと思ってそれも描きました。

        園内には私のほかにも5人ほどスケッチをしている人がいました。秋の花も本格的に咲き出して、これから外でスケッチするのにいい季節だなあと思いました。


        近代洋画の開拓者 高橋由一(京都国立近代美術館)

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          9/16に京都国立近代美術館にて「近代洋画の開拓者 高橋由一」展を鑑賞しました。この展覧会は2012/10/21まで京都国立近代美術館で開催されます。いま内容や批評を読みたくないという人はここから下は読まないでください。





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          高橋由一といえば中学だか高校だかの歴史か美術の教科書で見た「鮭」の作者である。縄で吊るされた新巻鮭を描いた作品で、重要文化財である。ただ私はその絵の実物を見たことはこの年になってもまだなかった。それに展覧会のチラシを見ると「洋画を日本に普及するのが自分の果たすべき使命」「日本には洋画が必要なのだ、ということを必死になって世間にうったえた」などと力強い言葉が並んでいたので、その情熱に触れたく鑑賞することにした。

          朝9時頃に美術館に着き、開館の9時半まで美術館付近で時間を潰した後、開館とほぼ同時に入館し、鑑賞を始めた。会場の企画展示室に入ると目の前に展示されていたのが重要文化財の「花魁」だった。5人ほどの小さな人だかりが出来ていた。「花魁」は当時美人として名高かった新吉原の娼妓・小稲をモデルに描いたと言われている作品だが、見てみるとどうしても美しいとは言いがたい。妙な存在感はあるけれど、着物はごわごわしているし、顔も、モデルは当時23,4歳だったらしいがそれより老けて見える。それまでのいわゆる美人画を描く気は、由一にはなかったのかなあ、と感じた。

          展覧会の構成は下記の通りであった。

          プロローグ 由一、その画業と事業
          1 油画以前
          2 人物画・歴史画
          3 名所風景画
          4 静物画
          5 東北風景画

          プロローグでは由一の自画像が展示されていた。現存する唯一の油彩の自画像「丁髷姿の自画像」は、由一の初期の作品だが、面長で口の大きい特徴がよく出ている。ただ、細部の描き込みにこだわりすぎたか、顔や身体などの全体的な形がいびつな気がした。
          また当時の資料「高橋由一履歴」は由一が自らの画業を振り返り、息子が編集して自費出版したもので、由一が自らの画業を事業として考えており、後世に伝えようとしていたことが伺える。

          油画以前では「上海日誌」や「スケッチブック」など、とにかくなんでも見て描こう、そして記録に残そうという気持ちが伝わってくる。また「博物館魚譜」は既に細密に真に迫る描写をしており、のちの油画につながるものだと思った。

          人物画・歴史画では、多くの肖像画が展示されていたが、ほとんどが写真を見て描かれたようだ。その中では「第十一代山田荘左衛門顕善像」が、なにげない、穏やかな表情をとらえていてリアルだなあと思った。「第十一代山田荘左衛門顕善像」については制作依頼から納品までの記録が残っており、この絵に関してもまず写真をもとにしているが、本人に会って写生もして下図を作成したようである。また由一は歴史を題材にした絵も描いており「日本武尊」は強さ、迫力を感じさせる作品だと思った。

          名所風景画は、その構図や、名所の風景という題材が、浮世絵の影響を受けているなと思った。というよりも、浮世絵に描かれた風景を油絵で再現したのだろうか?と思った。「墨水桜花輝耀の景」の桜の枝が画面を覆う構図などは浮世絵を参照したものだろう。でも桜の花びらがキラリと光ってきれい。それから「中州月夜の図」は漆黒の闇の中央上部に月が描かれ、月のすぐ下の雲も光り輝いてとても神秘的だ。さらに「鵜飼図」は燃え盛る火に水面を泳ぐ鵜と、船に乗った鵜飼たちが描かれ、明暗のコントラストが強調されていて印象的だった。

          そして静物画。由一の絵の特徴は、その質感の描写へのこだわりだと思うのだが、それは静物画においてもっともよく発揮されていると、この展覧会を見て改めて思った。「鯛図」「鴨図」と、鯛や鴨の実物が目の前におかれているかのような迫真性があった。「豆腐」なんかはまな板の上に油揚げや豆腐がぞんざいに置かれた絵で、さあ豆腐を買ってきたぞ、これから味噌汁を作ろうかという情景が想像できる。「豆腐」みたいな絵は従来の日本絵画にも見られない絵である。武具を集めて描いた「甲冑図(武具配列図)」は由一の細密描写が存分に発揮され、ものすごく華やかというか賑やか絵になっている。さらに「貝図」は大小・形状の様々な貝殻を横に長い4面の連続した画面に描いており、質感にこだわった表現が不思議な世界をかもしだしている。

          鮭の絵は3点展示されていた。真ん中に重文の「鮭」左に板に描かれた「鮭図」右に伊勢屋という旅館の帳場に掲げられていたという「鮭」が並べられていた。なんでも鮭は数多く描かれたらしい。目玉商品だったんだろうか。重文の「鮭」は140.0x46.5cmの大きな作品で、この大きさで縄の質感やぎょろりとした目、鱗や皮の質感など丹念に描写されると本物が目の前にあるようである。また板に描かれた「鮭図」は板の上にこれまたリアルな鮭が描かれて、一種のだまし絵のようである。鮭の絵が描かれたのは由一の最も脂の乗った時期であるという。絵を見たらそれも納得である。

          最後は東北風景画。明治14(1881)年以降の東北地方に取材して描いた風景画を中心に、東北の人々の肖像画も展示してあった。風景画は東北の実景に即して描かれ、江戸の名所絵的な風景画とは違った記録的な作品であった。そして膨大な石版画の下絵が展示されていた。由一が明治17(1884)年に当時福島と栃木両県の県令であった三島通庸の委嘱を受け、100日を超える栃木・福島・山形3県の写生旅行で描いたものだ。近代化の過程、まだ多く残る自然を克明に記録していったこれらの下絵を見ると、自ら課した使命のために頑張る姿を想像してしまうとともに、展覧会のチラシには「絵が好きで画家になりました、といった甘さは微塵もなく」と書いてあったがこれは絵が大好きでないとできない仕事だろうと思った。

          洋画の普及をはかった高橋由一。由一は洋画を、社会の役に立つもの、実用的なものと考え、洋画で社会に貢献しようと実践していたようで、やはり絵を描く私にとっては考えさせられるものがあった。




          JUGEMテーマ:展覧会
           


          バーン=ジョーンズ展−英国19世紀末に咲いた華−(兵庫県立美術館)

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            9/9に兵庫県立美術館にて「バーン=ジョーンズ展−英国19世紀末に咲いた華−」を鑑賞しました。この展覧会は2012/10/14まで兵庫県立美術館にて開催されたあと、2012/10/23から12/9まで郡山市立美術館に巡回します。いま内容や批評を読みたくないという人はここから下は読まないでください。





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            最初バーン=ジョーンズという名前を聞いた時はピンとこなかったのだが、生涯の友ウィリアム・モリスとの共同事業によって数々の装飾デザインの仕事をした人だと知り、また某所でもらった展覧会のチラシを見てなんだか物語が感じられる絵だなあと思い、私にないものがこれらの絵の中に沢山あるに違いないと思い見に行くことにした。

            エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ(1833-1898)は19世紀末のイギリス唯美主義美術を代表する画家であり、師ロセッティらが結成したラファエル前派の系譜に連なる最後の巨匠であるとのこと。ギリシャ神話や中世文学、聖書などを題材に、繊細で装飾的な絵画を描き出している。

            中でも見ごたえがあったのは、やはり連作の絵である。

            「闘い:龍を退治する聖ゲオルギウス」―連作「聖ゲオルギウス」(全7作品中の第6)は、獰猛な龍、それと闘う勇ましい聖者、そばで見つめる王女の不安げな表情と、心ひかれる劇的な画風の作品である。

            「泉の傍らに眠るプシュケを見つけるクピド」―連作「クピドとプシュケ」(パレス・グリーン壁画)は、表題のシーンをやわらかいタッチで、ロマンチックに描き上げており、神話の世界に引き込まれるようだ。

            「ピグマリオンと彫像」の連作は4点展示されており、物語を見事に絵画で具現化している。「ピグマリオンと彫像―《恋心》」では物思いにふけるピグマリオンの姿が繊細に描かれ、もの静かな人柄なのではないかと想像させる。「ピグマリオンと彫像―《成就》」で描かれた女性の表情がなんとなく硬いのは、彫像から生身の人間に変わったからかなどと考えたり。

            「果たされた運命:大海蛇を退治するペルセウス」―連作「ペルセウス」は、主題のドラマ性もあってか大変迫力を感じた。巨大な怪物と闘うペルセウスは重厚な色使いで、その横に立つアンドロメダの裸身の眩さと強いコントラストをなしている。

            そして「眠り姫」―連作「いばら姫」は、4人の女性がみな異なるポーズで眠っており、花や布のひだなどが装飾性を高めている。静かな、時が止まったようなシーンを見事に描いていた。ちなみにバーン=ジョーンズはおよそ30年にわたって「眠り姫」にまつわる主題を繰り返し描き続けたそうで、この展覧会では「王宮の中庭・習作」―連作「いばら姫」という6点の習作も展示されていたが、いずれも独立した作品ともとれる完成度の高い習作で、この主題に対する強いこだわりを感じた。

            このほか、運命の女神と彼女が回す車輪、車輪に身をゆだねる3人の男を描いて運命という概念をイメージ化した「運命の車輪」が、その重厚さ、テーマともに深く心に残った。
            また「東方の三博士の礼拝」のタペストリーも緻密な作りで、色彩が鮮やかだし、周りには花もいっぱい咲いていて美しいなあと思った。

            展示では数多くの習作も並べられ、綿密に描写を繰り返し作品を創り上げていったのだなと想像した。絵づくりというか、細密な描写や構図のとり方など、いかに美しいものを創るか、色々勉強になった展覧会だった。

            JUGEMテーマ:展覧会



            11月に個展を開催します。

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               本日2回目の投稿です。

              11月に個展を開催します。
              昨日ギャラリーのオーナーの方と打ち合わせをして正式決定(といっても大部分が未定ですが)しました。

              ★矢田明子個展(タイトル未定)
              会期:2012年11月20日(火)〜11月25日(日)(時間未定・作家在廊日未定)
              会場:アートスペース 其の延長(京都市中京区木屋町四条上るレイホウ会館1階)
              会場のウェブサイトはこちら

              会場はバーに併設されているギャラリーです。バーは20:00から翌3:00まで営業のため夜遅くまでお酒を楽しみ作品を見て楽しむことができます。
              ただ私は早寝早起き人間のため、多分バー営業開始前まで在廊ということになると思います(在廊日時は未定です)。

              未定ばかりですみませんが、どうかお楽しみに。

              今年は途中入院があって作品どうしようと思っていたのですが、先日作品の写真を撮りためたのをチェックしたら、いつの間にやらずいぶん作品が出来ていました。
              上手い下手はともかく。
              オーナーからは「もっと作品増やしていいよ」と言われたので、まだもう少し描きます。
              それとともにDM制作など展示の準備も始めます。
              また色々決まってDMも出来たら随時お知らせしますね。

              よろしくお願いいたします。


              2012年第18回写生会

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                blog20120903
                8月は植物園通いはお休みしたので、約1か月ぶりに京都府立植物園へ行ってきました。
                朝一番に入園して、今日は涼しいなあと思いながら園内を散策していると、日がさしてきてこれから暑くなりそうだなあと思い、観覧温室へ入りました。

                観覧温室の中も暑いのですが、空調が効いているので暑いといっても知れています。なので今日は温室の中の花を描こうと思いました。

                久しぶりにきたので、中をひと通り見てまわりました。もうこの温室にも何回入ったかわかりませんが、それでも初めて見る花もあり、何を描こうか迷いました。

                結局、アンスリウムを描くことにしました。アンスリウムはサトイモ科の植物で、花の穂を包む仏炎苞という色のついた花びらのようなものが美しい品種や、葉が美しくて観葉植物として重宝される品種があります。描くことにしたのは赤い仏炎苞が大きく美しい「マーブル(レッド)」という園芸品種で、花がいくつも咲きほこっていました。

                で、描いてみましたが、描く前にひと通り見てまわってちょっと疲れたのか、随分ラフに描いてしまいました。本当は赤い仏炎苞の部分が凸凹があるので、その質感をもっと出したかったです。


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